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ほくろを消さないで
写真を編集作業で仕上げるときに、レタッチをすることはあるかもしれませんね。
肌の質感を滑らかにしたり、モデルさんが望めば手足を細くしたり。
私は個人的に編集は写真をアートとして仕上げるための作業であって、モデルのコンプレックスを隠す作業ではないと思っています。
なので、しわやたるみ、肉付きの良さもそのままですし、それは事前にモデルさんにお話ししています。
私の中で撮影はモデルのコンプレックスをチャームポイントへ変える作業だとも思っています。
そこで太い脚を細くされた場合、「ああ、やっぱり私の脚は太いんだ」ということになります。
私の撮る多くのモデルさんが「痩せなきゃ」という裏には撮影時にカメラマンに足が細く見えるポージングを強要されたり、もっとすごいのは「痩せろ」というカメラマンもいるとか。
被写体をそのままの姿で美しく撮れないのなら撮影なんてしなければいいのにと思ってしまいますね・・・。
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さて。ただひとつ。
ほくろや傷やシミが、構図の中で主張しすぎてしまうことがあります。それを消すことでおちつくショットがあったとします。
そんな時はモデルさんに相談しましょう。
ここのほくろはこの写真だとどうしてもバランスが悪くなってしまうんだけど、この1枚だけ(ここ重要です)は消させてもらってもいいかな?と。
ほくろを消されるということは写真の中で強制的に整形させられていることになります。モデルさんによってはひどく傷つくこともあるでしょう。
実際は消さないほうが良いのです。でも「どうしても!」の時にだけ優しく相談しましょう。
人でも風景でも。被写体のそのままを愛して撮影しましょう。
あ!
愛してと言ってもへんな愛はだめですよ!(笑)
撮影時の愛はあくまでも「撮影愛」です。そこに恋愛感情などを混入してはいけません。
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