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このあたりからモデルの表情に注目していただきたいのです。 モデル自身気が付いているかはわかりませんが、身体で表現していたモデルが細かな部分である表情でも表現し始めているのが分かると思います。 そしてフォトセッションではよくあることですが本当にのってくるとまるで別人のような表情をみせることになります。 その曝け出した状態を私は「覚醒」だと思っています。 この時点では良い意味で暴走した表現をコントロールし始めているところでしょうか。 この一連の撮影のワンクールはとても長く、20分くらい撮り続けていたかもしれません。 モデルも私も呼吸を止める瞬間(シャッターを切る瞬間)が多くなり、撮影後にはぜーぜー言っていましたよ。 流れの中で撮影するのに息を止めるというのはなんだか正反対のことのようですがそんなことはありません。 モデルとカメラマンの息が合えば、お互いがシンクロしてまるで一つになったかのような状態になり、モデルはより良い表現をします。 その表現に必要なのは息を止めること。カメラマンのシャッターをきるタイミングがわかってくるのでしょうね、カメラマンは当然息を止めて撮影しますがモデルはそれを空気感や息遣いやリズムで感じ取り息を止めているのでしょう。 息を止めない撮影はフォトセッションではありえないです。 |