睨んでいるのか覗いているのか、不思議なショットなのでチョイスした。原画より少しグロテスクな仕上がりになっているが、グロテスクにしようとしたのではなく、編集していくうちにグロテスクな部分が際立ってきたのだ。
人は誰でも心の闇を抱えており、このモデルにしても何かしらのダークな部分を持っているだろう。写真というのは時にその一部を切りとることができる。狙ったのではなく、連続したショットの中に紛れているのだ。そういうショットを採用しないカメラマンは多いのだと思うが私はあえて使う。
モデルというのは自身を曝け出し自身を演じるということ。それは心の闇も例外ではない。カメラマンはモデルのその自己表現から目を背けてはならない。
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